今年一番の大感動旅鉄がここに集結 鉄旅 OF THE YEAR
鉄旅オブザイヤー 2021授賞式レポ
表彰式:司会 4月20日(水)、大宮・鉄道博物館にて「鉄旅オブザイヤー2021」授賞式が行われました。
新型コロナウィルスの影響を受け、昨年に引き続き人数制限を行った中での開催となりましたが、手指消毒・換気など、しっかりと感染症対策も行った上で、鉄旅オブザイヤーは第11回目を迎え、無事に授賞式を開催することができました。
旅行会社からは83作品、一般部門からは過去最多に並ぶ81作品の応募をいただきました。
それぞれグランプリ、ベストアマチュアに選ばれるのはどの作品でしょうか。
司会はおなじみの女子鉄アナウンサー久野知美さんとお笑い芸人のダーリンハニー吉川さんです。


久野知美さんとお笑い芸人のダーリンハニー吉川さん冒頭は米田実行委員長からご挨拶をいただきました。

―コメント抜粋―
私は電車が好きで、40年前、鉄道会社に入社いたしました。当時はマニアと言われる部類でしたが、今ではこのようなアワードもあり、実行委員長として参加することができ、光栄に思います。鉄旅オブザイヤーは今年で11回目を迎えます。今年もたくさんの応募があり旅行会社部門には83社、一般部門には81作品と昨年度より増えております。コロナ禍のなか、沢山の応募をありがとうございます。感謝申し上げます。本年は鉄道開業から150周年の記念の年です。各鉄道会社より魅力に溢れた観光列車の運行や旅行企画が多く出ております。この流れを益々活発なものにして頂き、旅行先にいくだけの手段ではない、列車に乗る楽しみを広めていただければと思います。
旅行会社部門 特別賞
●国土交通省 鉄道局長賞
株式会社JTB  谷村咲絵さん
「通って深まる旅の旅情、何度も通って地元の人々と心を通わせる新しいスタイルの旅 いわて三陸鉄道通い旅」
谷村咲絵さん この度は名誉ある賞を頂きまして誠にありがとうございます。
本日は共にこの旅行を作り上げてくださいました、岩手県名古屋事務所の佐藤様にもお越しいただいています。またこの旅行の主人公ともいえる三陸鉄道様にはこの帽子のみお越しいただきました。(三陸鉄道の駅員さん帽子をかぶってご登場!)
複数路線を利用しての旅程作成は大変でしたが、現地の鉄道関係者の皆様の全面協力なしには実現し得ないツアーでした。あえて震災をテーマにせず、11年目を迎える節目の年の年だからこそ、「思い通い深まる」をコンセプトに地域の足、復興の礎となった三陸鉄道を中心にどうしたらより楽しい旅行、魅力的な体験ができるかを地元の方々と相談しながらいろいろな角度から岩手県を楽しんで頂ける様に企画実施しました。

<岩手県名古屋事務所 佐藤様コメント>
名誉あるこの場に同席出来たこと、嬉しく思います。そして受賞おめでとうございます。
未曾有の被害から、かつてとは異なるところもありつつも、三陸は復興を進めています。何度もお越し頂けるよう、より一層岩手の魅力を皆様に感じていただけるように頑張って参ります。
●審査員特別賞
株式会社南海国際旅行 野村公一さん
「南鉄・鉄旅シリーズ第35回 紀州路ローカル線鉄道遺産めぐりの旅」
野村公一さん 今回、審査員特別賞にご選出頂き誠にありがとうございます。
このツアーの歴史は2002年からスタートし今年で20周年となります。今までキャンセル無しで全てのツアーを催行して参りました。○○鉄という言葉のない頃より、乗り鉄、撮り鉄など全ての鉄道マニアの方に満足頂けるツアーをコンセプトにして参りました。
いつもお客様より、「自分達も楽しんだが、添乗員さんが1番楽しんでいたよね」というお言葉がをいただいております。これが何よりの励みです。これからも末長く作り続けていきたいと思います。

以下、各部門賞を受賞された皆様には、グランプリ獲得に向けて想いのこもったプレゼンをしていただきました。
旅行会社部門 部門賞
●エスコート部門賞
株式会社JTB 松成諭さん
「貸切列車HOKKAIDOLOVE!ひとめぐり号で行く秋の北海道4日間」
松成諭さん この度はエスコート部門賞にご選定頂きましてありがとうございます。旅行業界全体がコロナ禍で甚大な被害を受けた中で、JTBとして JR北海道の新型観光列車というインパクトあるコンテンツで旅を企画し販売し盛り上げたいと考え、 JR北海道様、JAL様との連携が実現してのツアーでございます。
10月9日催行でしたが、間際まで催行できるか不安に思いながら準備を進めておりました。23年ぶりに添乗いたしましたが、皆様のご協力や現地での歓迎に支えられ、無事に終えられました。お客様からも次のツアーはいつ?のコメントをいただけたことは最高の褒め言葉です。旅を通じて人と人が交流する事業に携わる私達にとっては心の励みとなりました。

<J R北海道様よりのコメント代読>
JTB、 JALのコラボ無くしては実現しなかった企画、コロナ禍で北海道観光業界全体が暗く沈んでいたなか、このひとめぐり号運行はJRはもちろん北海道の観光業界全体に希望を感じてもらえた素晴らしい企画でした。厳しい状況下の中での企画催行でしたが無事行えたことを心より感謝申し上げております。
<JAL様よりのコメント(ふるさと大使)代読>
JTB、 JRの皆様と北海道の観光に賑わいを取り戻したいという同じ思いがあったからこそ実現したと感じております。お客様の溢れる笑顔が今でも鮮明に思い出される、人と人を結び人と地域を繋ぐ、新しい旅の形作りを導いて頂いたことを心より感謝申し上げます。
●パーソナル部門賞
近畿日本ツーリスト株式会社 徳山智美さん
「伊予灘ものがたり(道後編)に乗る5つの列車で四国一周の旅」
徳山智美さん この度はパーソナル部門賞に選定いただきましてありがとうございます。入社して10年、毎年応募させて頂いており、念願の受賞でとても嬉しく思います。近年移動しない旅が多い中、観光列車で移動しながら沿線の地域の魅力を感じ、体験を通じてモノに触れる大切さを感じ新たな故郷を作ってほしい、という思いをコンセプトにしています。
5つの列車での移動プランは正直難しかったですが、 JR四国の皆様のご協力でフリー切符をお作り頂いたことにより自分達のペースで進められるツアーとなったのが魅力の一つと思っております。 この度は誠にありがとうございました。
●DC部門賞
株式会社JR東日本びゅうツーリズム&セールス 東日本旅客鉄道旅行株式会社 盛岡支社
「釜石線・三陸鉄道直通『銀河リアス号』で行く“里と海のイイトコ取り“ツアー」
東日本旅客鉄道旅行株式会社 盛岡支社 DC部門賞に選んでいただき、ありがとうございます。
昨年4月から9月に東北デスティネーションキャンペーンを開催いたしました。新型コロナ感染拡大での行動規制時期と重なり厳しい状況下での開催でしたが、できる企画を1つずつ地元の方々と作り上げてきた思いのこもったツアーです。地元の皆様、三陸鉄道の方々の協力無くしてはできなかったことへの感謝の気持ちをお伝えして受賞コメントとさせて頂きます。
●鉄ちゃん部門賞
株式会社日本旅行 清水究吾さん 伊藤一馬さん
「271系模型ハローキティはるかで行く車両基地入線日帰りの旅」
清水究吾さん 伊藤一馬さん JR西日本さま全面協力のもと、今までにないツアーができました。JR西日本の社員の皆様と一緒に作り上げた商品になります。
コンセプトは、
・鉄道事業の安心安全に取り組む様々な場面を感じ体験いただく
・現場の社員の皆様とのふれあい交流
・貸切ならではの特別感
・ファミリー向け    の4点です。
日根野支所の洗浄線を乗車したまま通過する体験や、乗っていた電車の運転席での写真撮影など特別感溢れるツアーは非常に大好評でした。お客様、JR様、日本旅行の「鉄の絆」が深まったツアーとなりました。
ありがとうございました。
 一般部門 ベストアマチュア
●ベストアマチュア賞
JTBトラベル&ホテルカレッジ(卒) 渡邊瑞貴さん (坂本さんが代理出席)

坂本さん この度は私の作品をベストアマチュア賞に選んでいただきありがとうございます。表彰式には是非とも参加したかったのですが本日は4月より社会人となり研修のため参加できず誠に残念です。4月より JR東海に入社いたしました。今まで鉄道ファンとして新幹線を利用して参りましたが今後は1人の鉄道マンとしてお客さまのために尽力して参りたいと思います。早く目的地につくだけではない旅行、鉄道運行開始150年を記念して、ありきたりではないリアルでつなげる体験+オンラインで現代のありがたみを感じられるツアーをコンセプトに作成いたしました。
坂本さん 改めまして今回は素晴らしい賞をいただきありがとうございました。
 グランプリ
株式会社JTB 松成諭さん
「貸切列車HOKKAIDOLOVE!ひとめぐり号で行く秋の北海道4日間」
松成諭さん <松成さんコメント>
改めましてこの度はグランプリを頂きまして誠にありがとうございます。
まずこの企画は、我々1社だけでは実現が出来なかった企画です。やはり今回の我々のツアーは、今日お越しのJR北海道様はじめ、JAL日本航空様、地方各沿線の自治体様、あとは弊社販売のメディアリテーリングなど、様々なところと連携して本ツアーが企画実施され、最後笑顔で終わることができたものでございます。
今日改めて我々もマスクの下ですけれど笑顔をしっかり得ることができ、本当にうれしく思っています。このツアーをやっていく中で、徐々に列車の車中でお客様のコミュニケーションが増えていったのが実感できました。コロナ渦でリアルなコミュニケーションが中々とれない状況もありますが、やはり旅というものはリアルなコミュニケーションを実現する者であります。そのような交流の場所として、企画をしっかり提供していくことが旅行会社の務めだと思います。その上で鉄道というものを軸に、様々な人が繋がっていくことを実感出来る企画でした。本当にありがとうございました。
今日も色々刺激を頂いたので、これに恥じぬように企画造成していきたいと思います。どうもありがとうございました。

松成諭さん <日沼さんコメント>
グランプリを受賞させていただきましてありがとうございます。この企画は私達JTBだけではなく、JR北海道、JAL、JTBこの3つのJが企業の枠を超えてお客様に楽しんでいただきたい、北海道を盛り上げたいという熱い気持ちを持って、幾度となく打合せを重ねまして作った企画になります。
ご協力いただいた皆さん、そしてご参加頂いたお客様にも感謝を申し上げたいと思います。
そして先ほどMCのお2人から、JALさんは『ご搭乗ありがとうございます。』という挨拶をしたのかどうかという、コメントをいただきました。CAさんは言うつもりはなかったようですが、ついつい口から出てしまうらしく、『ご搭乗ありがとうございます。』と言う度に、「また言ってしまった、ネタじゃないのに」とはにかんでいたふるさとアンバサダーの谷口さんが印象的でした。今回は誠にありがとうございました。


最後は審査委員長のご挨拶をいただきました。
審査委員長挨拶 ―コメント抜粋―
11回目となった今年は、ますます力が入っていた作品が多かったですね。
旅は成熟してきたように思います。
以前は景色を見るだけでよかったものが、今は景色だけでなく旅情があって、地元の人達との交流や、地域の美味しいもの、など様々な旅の魅力が合わさり商品が造成されているように思います。
応募作品も、非常にしっとりと穏やかで、内容的にも充実した成熟した大人の感じが出てきたように感じました。非常に面白く、今後の発展が楽しみであります。



こうして盛況のうちに鉄旅オブザイヤー2021賞式は無事終了となりました。
受賞された皆様本当におめでとうございます。次回はどんな作品が選ばれるのか、今から楽しみです。

集合写真